スポンサーリンク
スポンサーリンク

逢坂 純著『青春コンプレックス』黒歴史を抱きしめて、今を生きる。

この作品は、著者(統合失調症当事者作家・愛知県精神障害者登録ピアサポーター)が、2024年にカクヨムで開催されたコンテスト「黒歴史放出祭」へ投稿したエピソードを基に、各話に「その後の話」を大幅に加筆・修正してまとめた短編エッセイ集です。

作品は「黒歴史本編」+「その後の話(現在・統合失調症を抱えてからの視点)」になっていて、幼少期から中年期までの失敗談・恥ずかしい記憶・トラウマ級のエピソードを、ユーモアと自嘲を交えながら赤裸々に綴っています。
作品は、ただの「黒歴史自慢」ではなく、統合失調症という病を抱えながらも「今」をどう生きているかという当事者視点が各話の後半でしっかり描かれているのが最大の特徴です。

書かれているエピソードには、小学校の名前の由来発表で「みちびき不動で付けてもらいました!」と連鎖して言ってしまった話、羽毛布団に「ビックバン!!」とダイブして母に激突した話、自分で名付けた女性アイドル「輝ゆり子」として姉のマネジメントで仏間ライブをしていた話、卒業記念品の印鑑に苗字ではなく「純」だけ彫られてしまった話、ジェットコースターでヨダレを後ろの友人の顔に垂らして全力否定した話、火星人コンプレックスで法経手術(包茎手術)を受けてしまった話、風俗初体験で「うつ伏せになって両足を開き、手は後ろに組んで」と指示された話などなど……

どれも「あるある」レベルの恥ずかしい失敗から、ちょっとドキッとするようなエピソードまで幅広く、笑えるもの・苦笑いするもの・胸が締め付けられるものと感情の起伏が豊富です。

黒歴史の軽やかさと病気の重さのバランス、笑って読める失敗談の後に、統合失調症の幻聴・妄想・家族の支え・ピアサポートの話が自然に入ってくるので、重くなりすぎず、でも軽薄にもならない絶妙なトーン。

当時の自分を振り返りながら、現在の自分がどう受け止めているかが書かれていて、ただの昔話ではなく「人生の軌跡」として読めます。
プレッシャーに弱い少年時代、家族の理解、ヘルプマークを付ける葛藤、恋愛・性体験のリアル、妄想と現実の境目など、統合失調症当事者としてしか書けない内面が丁寧に描かれています。

全体の印象タイトル通り「青春コンプレックス」を軸に、恥ずかしい過去を笑い飛ばしながらも、「決してなかったものにはできない黒歴史」を抱えて今を生きる一人の人間の姿が、とても人間らしく、愛おしく感じられる作品です。逢坂純さんご自身が「反面教師として読んで、より素晴らしい人生を送ってほしい」とまえがきで書かれている通り、読後には「自分の黒歴史もまあ、悪くないかも」と思えるような、優しくて少し勇気が出る一冊になっています。KDP(Kindle Direct Publishing)でペーパーバック版も出されているので、電子書籍でも紙でも読めます。
興味がある方は、ぜひ逢坂 純著「青春コンプレックス!! 」で検索してみてください!

青春コンプレックス‼ 統合失調症当事者本 amzn.to

500円 (2026年04月10日 08:34時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する

タイトルとURLをコピーしました