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逢坂 純著障害文学小説『この町』嫌いな町が好きになる作品。

『この町』(逢坂 純・著、2024年独立出版)は、僕(逢坂純)が書いた、統合失調症を抱える青年が、閉鎖的な田舎町で友情と恋を再発見するフィクションです。


高校3年の冬に病気を発症した主人公の葛藤を軸に、噂好きで狭い町の息苦しさ、過去のトラウマ、回復への小さな希望を、リアルに描いています。

物語は、主人公がこの町の「みんな文化」——他人の失敗話に飢え、噂を伝言ゲームのように膨らませる風土——を嫌うところから始まります。


大学進学を断念し、統合失調症と診断された過去が、町の噂の種に。


高校時代の同級生が都会で活躍しているという噂を聞き、むしゃくしゃする気持ちや孤独感はとても共感できます。

母との喧嘩、父の無関心、叔父の静養提案——家族の理解不足がもたらす辛さが、生々しく描かれています。

アルバイトのコンビニで、高校時代の同級生・岡田と再会。


岡田の自慢話や、初恋の三浦苑子への下衆な噂——町の閉塞感が、被害妄想を助長するような描写が心に刺さります。

一方、ラーメン屋で働く旧友・豊との再会は、心が温まります。

剣道部のエースだった豊の優しさ——「いつでも連絡してくれ」——が、孤独な当事者に味方してくれる存在の大切さを教えてくれます。

苑子との再会で、過去の初恋が甦り、「この町はコンプレックスだった」と気づく過程が、リカバリーの象徴です。

この本のテーマは、閉鎖的な環境での孤立と、支え合う人間関係の力です。


噂や偏見に苛まれても、豊のような友人がいれば前進できる——当事者として、家族や社会の理解の難しさを実感しつつ、希望を感じます。


症状の直接描写は少ないですが、発症の兆候や心理的な息苦しさが、僕らの日常を反映しています。

この本は「この町」から逃げず、向き合う勇気を教えてくれます。

同じ闘いを続ける皆さんに、心からおすすめします。

逢坂 純著小説『この町』発売中

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