小説『僕はおまえが、すきゾ!』

僕はドキドキが、すきゾ!

「へー、凄い。大学でロボット工学勉強してるなんて」優作は油科さんに嘘を吐いた。どうせなら、良い印象をという優作の要らぬお節介だ。 「ちょっとお手洗い行ってきます。何処ですか?」と、油科さんは席を立った。 「教えてやれよ」と、優作はアルバムか...
小説『僕はおまえが、すきゾ!』

僕は卒業アルバムが、すきゾ!

悪夢だ。僕の目の前の惨劇をどう言えれば、うまく伝わるだろう。 僕はベッドの上で胡坐を掻いた姿勢で、優作たち三人を見ていた。優作はカーペットの上で、僕の高校の卒業アルバムのページを捲っていた。その両脇には、古賀さんとその友達、油科さんが膝を崩...
小説『僕はおまえが、すきゾ!』

僕は雨の日が、すきゾ!

凄まじい雨音で、目が覚めた。寝ぼけ眼の僕に、階下から母の僕を呼ぶ声が朧気ながら聞こえて来た。もう朝ではなく昼間に近い時間だった。僕は今日の古賀さんの画策したダブルデートのお陰で、午前3:00程まで起きていたんだっけ。 階段を上がる足音がして...
小説『僕はおまえが、すきゾ!』

僕はブティックしまむらが、すきゾ!

僕と佐々木さんはブティックしまむらに来ていた。 「これいいんじゃない?」、佐々木さんはそう言って、僕を手招きした。佐々木さんと言うのは、僕が通っているデイケアの女性看護士の事だった。佐々木さんはショートカットで化粧っけの無く、ジーパンとTシ...
小説『僕はおまえが、すきゾ!』

僕はデイケアが、すきゾ!

金曜日の午前中、僕はデイケアにいた。 いつ来ても、笑顔で迎えてくれる女性看護士さんには、僕はいつも癒されていた。 僕がテーブルに面して座り、デイケアで用意してくれている紅茶を飲んでいると、女性看護士が僕にそっと寄り添って来て、僕の顔を覗き込...
小説『僕はおまえが、すきゾ!』

僕はダブルデートが、すきゾ!

金曜日の夜、僕の携帯に優作から電話があった。内容は次の通りだ。開口一番、優作は言った。 ―明日、俺と古賀さんと、古賀さんの女友達と四人で、ダブルデートしよう、そんな話だった。 恐らくあの古賀・メギツネ・朝子が優作をそそのかしたに、違いない。...
小説『僕はおまえが、すきゾ!』

僕は帰り道が、すきゾ!

僕は優作は、彼女が家に入っても、手をふっていた。ダラリとした優作の顔が僕を不愉快な気持ちにさせていた。僕の気持ちが表情にッ出ていたのか、優作は僕の顔を見ると、すぐに真顔になった。 「んじゃ、帰るか」 優作はそう言って踵を返して、元来た道を歩...
小説『僕はおまえが、すきゾ!』

僕は金木犀が、すきゾ!

優作と古賀朝子は、何だか映画の話に華を咲かせながら歩いていた。「お~~~い!」僕は優作たちの背中にむかって、叫んだ。優作は驚いた顔をして、何だよ、お前、と言った。僕は両ひざに両手を突き、前かがみになりながら、息をゼーハーゼーハー言わせていた...
小説『僕はおまえが、すきゾ!』

僕はラッキーストライクが、すきゾ!

僕達は、腹いっぱいに食べて飲んで、店を出た。 優作は古賀さんを家まで送ると言って、僕と別れた。古賀さんは、じゃあ今度、ハリーポッター一緒に観ましょうね、と言って別れていった。 さっきの古賀さんの言った言葉が、まるで無かったかのような言い草だ...
小説『僕はおまえが、すきゾ!』

僕はアクション映画が、すきゾ!

乾杯をしてから、1時間後、僕は酔いが回ってきていた。古賀さんは酔っているのか、酔っていないのか分からない様子で、自分のファンタジー愛を只々、語り続けていた。優作はその話を聞き、今度ぜったい観るよー、と首を上下に頷かせるばかりだった。 僕は古...
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