僕が二十代前半に統合失調症を発病してから、およそ20年が経つ。
それでも今でも頭の中では、幻聴が毎日聴こえてくる。
妄想も酷い。
20年経っても、そんな状態なのは、僕の創作活動が支障を来しているんじゃないかと母は言う。
メンタルクリニックの先生は、穏やかに僕と話しをしながらも、今でも薬の量は減らない。
僕の頭の中にぷっちょは確かに存在するが、それは周りから見たら、錯覚でしか無いのだ。
僕の頭の中のぷっちょは、実際には存在しない、僕の頭の中だけのぷっちょなのだ。
その危うい存在に、時に傷つけられ、
僕はこれからもその何かと一生付き合っていかなければならない。
それが人間の緻密な脳に巣くう精神障がいなのだと僕は思うのだ。
逢坂 純著『僕の頭の中のぷっちょ』より。

