特に統合失調症になってからは恋愛をしようという事は,
色々な事を考えると、行動に踏み出せなかった。
そしていつからか、恋愛をしてはいけないという観念に陥った。
そんな僕が考えて書いた作品が、統合失調症の青年と障がい者専門のデリヘル嬢との恋愛と
その青年を取り巻く家族の愛情物語となった。
恋愛経験不足の僕には、恋愛物をリアリティーある作品に仕上げる事は難しかった。
青年が風俗嬢に恋する感情は容易に描けたが、
風俗嬢が精神障がいの青年に恋する感情が上手く書けなかった。
自分の若いだけの恋愛経験から、無条件で自分を受け入れてくれる存在を描いた。
僕はその作品を今までの作品のようにコンクールの審査員だけでなく、
もっと沢山の人に読んで貰おうと思った。
コンクール用の脚本を初めから小説に書き直して、電子書籍で自己出版した。
それが「愛が何かも分からないけど」だ。
僕はなりたいものを、その時初めて見つけたような気がした。
作品の著者欄に統合失調症を抱える作家、逢坂 純と書いた。
何故、逢坂 純なのかと言われれば、
当時、お亡くなりになられた逢坂じゅんさんというお笑いトリオの一人から,
名前を拝借させて頂いている。
青森の友人に、死ね殺すと言われ続け、
でも死ぬ気事などもっての外と僕は、
この逢坂 純という名前を付ける事で、青森の友人の言葉を飲み込んでいけるような気がした。
逢坂 純著『僕の頭の中のぷっちょ』より。

