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歩き始めて。

僕はどこに居てもいつも怒られてしまいます。

何処でも、人に配慮が出来ていない、人の話を聞かないと。

そんな理由から再び通うようになった作業所で配慮するっていう事は、超能力みたいなものだからね、と言ったのは、作業所の所長。

今日の個別支援計画書作成のモニタリングでは、もう人に配慮するのは、やめちゃえばと所長。

僕は、結構人に配慮する事が出来ているらしい。空気をちゃんと読めているらしいのです。

只、相手のリアクションを何処か楽しんで、わざと発言をしている風にも思われるらしいのです。

どうすれば、人の心を鷲掴みできるような人になれるのでしょうか。

『歩き始めて』

秋―――

彼女と再会した時、僕は彼女の言葉に惚れた。

「あなたがいたから、私はここに今、いるんです」

僕は彼女の気付かないうちに、彼女の心に入っていけてたのだろうか。

冬―――

離れ離れになった二人を繋ぐのは、LINEメッセージとツイッターだけ。

朝はおはように始まり、昼は昼ごはん何?、そして夜はお休みなさいの言葉と共に、猫のLINEスタンプ。

春―――

僕は彼女に告白した。

彼女は聞かなかった事にする、と笑顔で答えた。

それ、yesなの?NOなの?

夏―――

彼女のダイエットと、僕の腹の太り具合を理由に二人で公園をウォーキングする事にする。

僕と彼女との距離は、まだまだ付かず離れず。

周りには仲の良い友達のように思われている。

彼女が僕を好きなのは、鼠が米を大好きなよう。

米は鼠が好きじゃないもんね。

今はゆっくり、ゆっくり歩いて行こう。

まだ、歩き始めてもいないじゃないか。

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