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僕の環境の中だけの統合失調症

最近になって僕は「統合失調症LINEグループすきゾ!」という当事者グループに入れて貰ったのですが、そのグループは統合失調症の当事者しか入れないグループで、統合失調症が100人に1人の割合で発症する病気なのをその時、初めて実感しました。そしてそのグループには、色々な環境や生い立ちで、統合失調症を疾病している人がいて、統合失調症は自分が考えているより、間口が広い病気なのだと思いました。自宅療養している人、就労施設に通所している人、デイケアに通っている人、障がい者雇用で一般企業で働いている人、寛解して普通に働いている人、様々でした。それが僕には凄く新鮮でした。今までは僕の環境の世界の中だけでの僕視点の統合失調症に触れていたんだと思いました。そんな環境を実感する事で、統合失調症でも、夢や目標を健常者と同じように持ち、それを実現してもいいのだという思いが改めて湧いてきました。僕は作家になる。だけど、その為には様々な人に迷惑を掛けるかも知れない、様々な人の協力を得なければいけない。でも、諦めるのではなく、その人々に感謝の念を持って、作家になるという目標に立ち向かおうと思いました。そしてこれからもそれを心に抱いて、作家活動をしていきたいと思います。

『僕の環境の中だけの統合失調症』

優子は不思議な夢を見た。
それは、テレビの中で殺人鬼を演じる俳優が
こちらを向いて、ナイフを美味しそうに舐め
たのだ。
その殺人鬼の俳優の目つき。あの血走った目
つき。
夢から覚めても、覚えている。
夢だ。夢なのだ。そうと分かっている、それ
なのに、体が震える。
見るとテレビが点いていた。
昨夜、そのまま眠ってしまったのを思い出し
た。
起きてもテレビの中のモーニングショーの司
会者は、私の事を論じていた。
世界は滅多な事では壊れない。
人は壊れないものを壊そうとする。
柔肌の脆く今すぐにでも壊れそうな物に思い
惹かれる。
優子の優は、優るとも読む。
名前倒れ。そう優子は思った。
こんな散文詩は要らない。
優子が欲しいのは、揺ぎ無きもの。
優子の為だけの世界。
テレビは優子を無視して、優子の話題に華を
咲かせる。
私はそんなじゃない!優子はテレビに向かっ
て叫ぶ。
それでもテレビは優子の話を止めない。
優子の世界は、8畳のこのフローリングの部
屋の中だけのもの。
だけど、優子の知らない所で、優子の世界は
広がって行く。
優子を無視して。
優子からどんどん離れて。
それが、今壊れようとしている

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