作業所であった出来事です。
何故だか分からないけれども、いつもやっている内職の仕事以外の作業がやりたくないという思いで一杯になって、声を荒げてしまった事がありました。
その状態から少し落ち着いた時に、職員さんから、どうしてやりたくなかったのか、という事を聞かれた事があります。
その時、僕は統合失調症は脳の病気なので、脳に入って来る伝達物質が通るフィルターが壊れてしまって、他の作業が受け入れられなかったのだと、職員さんに言いました。
その時、職員さんは病気のせいにするのかと僕に言いました。
職員さんも僕もその時、お互いに言葉足らずだったので、このような会話になってしまったのですが、感情がコントロールできないから、作業も出来なかったのだと今ではそう思っています。
来月には、精神保健福祉講座でコミュニケーション力の向上のための講座があります。
その講座に出席したいと思っています。
是非、参加して自分の考えを上手くまとめられるようになって、自分の病状をしっかり支援者の人や、担当医、家族に伝えられるようになりたいです。
『ちゃんと伝える』
どうしよう・・・トイレに行きたい。
嬉野は作業所の忘年会で、ホテルのレストランに来ていた。
精神障がいを抱えている嬉野らを、こんな高級ホテルのコース料理に連れてきてくれた作業所の職員の提案は嬉野をとてもいい気分にさせた。
だけど、そのホテルのレストランは、自分には不釣り合いな高級感があるように思わせ、嬉野に緊張感を与えた。
作業所では、嬉野はいつもトイレで席を外す時は、「トイレに行って来ます」と職員に声を掛けてから、席を外す。
だけど、ここでは皆、楽しそうに料理を食べながら、笑顔で歓談している。
声を掛けるタイミングが分からない。
すると、職員の一人が嬉野の肩をトントンと叩き、言った。
「トイレ、大丈夫?」と。
「ありがとうー!職員さん」、嬉野は涙を流さんばかりに職員に感謝して、席を目立たないように外して、静かにトイレに立った。
そのレストランのトイレは、店の外にあった。
嬉野は男子トイレに入ると、小便器の前に立って、用を足した。
その時、先ほどの男性職員がトイレに入ってきて、嬉野の隣の小便器に立ち、用を足し始めた。
「トイレ、間に合った?」
職員は嬉野に向かって言った。
「はい!ありがとうございました!」
用を足して、ホッとした嬉野は元気よく、職員にそう言った。

