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執着心。

統合失調症の中には、ちゃんと正社員で働いている人もいるし、結婚出産をしている人もいるし、精神的自立をして一人暮らしをしている人もいます。。

僕はこれまで自分の働けない状況や人間関係を守られた作業所という環境にいる事で、その環境に甘んじていました。しかし、それは当たり前じゃない、自分は前述の人たちのように生きる事だって容易なのだと思っていたのです。

しかし、そう出来るのは氷山の一角の人達だけで、その水面下では、沢山の病気の症状が重い人もいるんだと思いました。

僕がちゃんと働けると思うのも、自分の統合失調症への病識が無いだけなのかも知れないと思ったのです。

僕は自分の事さえまだ理解出来ていないのです。

『執着心』

まだ足りない、まだ足りない。

僕は金に働いた。

二度とあんな風に暮らす日々はごめんだった。

充実感の為じゃない。足りないから働くのだ。

必要だから働くのだった。

別に何も欲しくはなかった。

只、安心が欲しいだけだった。

金の使い道など一つも無かった。

そんな私を変えたのは、彼女の存在だった。

彼女との時間の為に、私は金を稼いだ。

その為に働いた。

それでも私は満足しなかった。

彼女も満足していなかった。

どれだけ働けば、私は眠れるんだろう。

彼女は僕にくちづけをくれるんだろう。

いいや、彼女はそんな金にはなびかないだろう。

彼女はそんな人じゃない。

分かってる。みんな分かってる。

全部分かっていた。

私は毎日を働いた。

そして気付いた。

私は執着しているだけなのだと。

金に、彼女に。

そうする事で、私は自由になれる。

何から自由になれるのかは、自分でも分からない。

只、安心出来た。

その代わり、体を酷使して結局、私は心を病んだ。

私は倒れた。

その時、僕に手を差し伸べてくれたのは、彼女だった。

僕はその時、何の為に働いていたのかが初めて分かった。

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