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自宅療養と猫を描く。

僕は障がい者雇用の飲食店を辞めてから、一年ぐらいブラブラしていました。

そこで僕は毎日、100均で買ったスケッチブックにうちの飼い猫のモモの絵を描いていました。

モモは今、もう15年くらい生きているのですが、人間の齢にしたらもうおばあちゃんぐらいの齢です。

モモを描いたスケッチブックを今、見返してみると、とても可愛らしく描けている日もあれば、おどろおどろしく描かれた日もあります。

そのスケッチブックの余白に、毎日のちょっとした日記みたいな忘備録を書いていたのですが、その日、調子がいいと描かれたモモの絵も上手に描かれているような気がします。

今はもうスケッチは止めてしまったのですが、僕にとっては、大切なスケッチブック二冊分のモモとの思い出です。

       『自宅療養と猫を描く』

僕は猫の絵を描き続けた。僕の飼い猫のフリルの絵をだ。もうフリルの絵を描き続けて、一年が経つ。一年の間、飽きもせずに家の飼い猫の絵を描き続けている。

僕は引きこもりだった。高校の夏休み明けに、どうしても家から外へ出る事が出来なくなったのだ。

それがどうしてかは自分でも分からないが、自分の部屋から一歩も出られないのだ。

それが丁度、一年前。そしてフリルが家に来たのも、丁度、一年前の事だった。

フリルは外には出られない、うち猫だった。僕はフリルの絵を毎日、描いた。

フリルは毎日、違う表情を僕に見せた。絵は毎日、違う絵になった。

しかし、それはフリルの変化で描かれた訳だけではなかった。

僕が家に引き籠っているという事も、フリルの表情の変化に起因していた。一年の間、僕とフリルはいつも一緒だった。僕はフリルの世話をし、フリルは僕にフリル自身を描かせてくれた。

フリルの僕に見せる表情以上に、僕の精神がフリルの絵を変化させた。

時に地獄から来た妖魔のような表情で描かれた一枚もあれば、

ぬいぐるみの仔猫のような可愛い寝顔の一枚もあった。

フリルは家からは、出られない。

僕は、これからどうなるんだろうか?

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