僕の今現在の一旦を成しているのは、僕の子供時代のテレビ好きが高じていると思っています。
キン肉マンにキン消しに、ドラゴンクエストに堀井雄二に、振り返れば奴がいるにチャゲアスに。
僕の体の半分は、テレビで出来ていると言っても、過言ではありません。
学校では、殆ど勉強はしていなかったです。だけれども僕は脚本家を目指すようになりました。
それは統合失調症を発病する前の時でした。
この発病前の夢が今の僕を作ってくれています。
シナリオコンクールのどの応募にも、資格はプロの脚本家を目指している者と、それ以外の資格はいらないと書いてありました。
僕は夢中になって脚本を書き続けました。
しかし、それは裏返せば、資格以上に、広く深い脚本を書きあげる為の知識と経験を持ち合わせていなければだめだという事だったのです。
だから僕は今、統合失調症の勉強をして、作家を目指しています。
統合失調症という僕をもっと知りたいからなのかも知れません。
『テレビが好きで』
悠太は、自転車を走らせた。
スーツ姿の悠太、自転車のペダルを懸命に漕ぐ。
由香はケーキの箱を、テーブルの上に置き、蓋を開ける。
中には、色とりどりのフルーツタルトが入っていた。
由香は、フルーツタルトを見て、ほほ笑む。
カンカンカン―――。
踏切が急ぐ悠太の前に立ちはだかるように、雄太を足止めする。
苛々と時計を見る悠太。
由香は、リビングを出て行く。
壁には、お誕生日おめでとう!のプレートが掛かっている。
悠太はマンションの自転車置き場に自転車を停める。
そのまま、エレベーターのボタンを押す。
エレベーターの5Fのランプが点灯し止まり、ドアが開く。
由香がドアをノックする。返事はない。
由香はドアを開ける。
部屋の中には誰も居ない。
悠太は部屋のドアを開ける。
隣の家のドアが開き、由香が出て来る。
由香、慌てて駆け出す。
悠太がテレビを点ける。
テレビは、悠太が観たかった青春ドラマのエンドロールが流れている。
「間に合わなかったー・・・・」

