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決まり切らない笑顔。

愚痴を言える人を一人でも作った方がいいよ、知人に言われた事ありました。

姉とは仲がいいのですが、日ごろの人間関係の愚痴は言った事はありません。

ネガティブな事を口にすると、周りまでネガティブになるのだとか言われて、

自分でモヤモヤするストレスを抱え込んでいました。

統合失調症LINEグループすきゾ!には、

毒吐きグループや弱音を吐けるグループもあるようなのですが、

僕の中では、ちょっと敷居が高い存在。

だからいつもなるべく前向きな発言をしようと心掛けてきました。

でも、僕だって統合失調症です。統合失調症だって、体調の波があるんです。

気持ちが沈む時だってあるんです。

昨日の晩は友人にちょっと愚痴ってしまいました。

彼女はいつまでもどこまでも優しい人です。

そしてピアサポーターなのです。

大丈夫ですよ、と明るく僕の愚痴を聞き流してくれました。。

あー、ポジティブな人間に憧れます。

『決まり切らない笑顔』

「佐藤さん、枚数間違えないで、揃えてね」

今日の広報課の会議で使う資料を揃えている所だった。

庶務課に移動したばかりの私は、新しい課への希望と期待で満ち満ちていた。

「あー!、6ページ目、一枚足りない!」

私のその声に、会議室の全員が呻いた。

「また数え直しかよー」

同期入社のあいつが言った。

私の会社は、男女関係無く、新人のやる仕事は男も女も平等に来る。

「気を抜いてやってるからよ。これも庶務課の立派な仕事なのよ。これがなかったら、会議出来ないでしょ?」

総務課のお局さまの一言にはイラっと来るが、真を突いてる。

「あと、あなたのミスした分だけよ。私達が帰れるかどうかは、あなたに懸かってるんだからね」

「俺、今日観たいテレビがあるから帰ろうかな」

いつも定時退社のヘルプ社員が言った。 

「えー、待って下さいよー。ワンチームでしょ?私達」

「自分のミスは自分のミス、ちゃんと仕事してからお給料貰いなさい」

「えーーー」

私は項垂れてしまった。

その俯いた顔の前に差し出された一枚の資料の紙。

「はい、6ページ目」

「え?」

同期の須藤が似合わないガッツポーズと決まり切らない笑顔で私が探していた6ページ目を渡してくれた。

この時、初めてこんないつもはだらしがない同僚のあいつがいい男に思えた。

「この際、付き合っちゃう?」

冗談さえもチャラい。

あいつは決まり切らない笑顔で言った。

その時、その決まり切らない笑顔に心惹かれていく私がいた。

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