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誰かが何処かで。

誰かが何処かで、僕を見ていてくれる、そんな事を考えながら、毎日を過ごしています。

これだけSNSが発達しているこの社会の中でも、

神様みたいな存在の人がきっと僕の事を見ててくれると思って、僕はブログを書いています。

お昼ご飯をコンビニでおにぎり三つ買うよりも、

作業所の弁当屋さんで頼んだ方が、

きっとお金を有意義に使ってるだろうと誰かがそんな僕を評価してくれると思いながら、

弁当を頼んでいます。

そんな考え自体、僕の妄想なのかも知れません。

日々の選択は、全てその先の自分の評価を決めていると思って、

何かしらそれが僕の言動の一旦を担っています。

それは結局、僕の妄想なのかも知れません。

だけど、その妄想かも知れないけど、その中にきっとあるほんの僅かな真実を信じて、

毎日僕は早起きをしています。

『誰かが何処かで』

ビルの屋上で、双眼鏡を目に当てて、男が街を覗いている。

男は白色のタキシードを着ていた。

双眼鏡の中の景色には、中年男が、幾つも並んでいる自販機の通りを、

自販機のお釣り口を一つ一つ指を突っ込んでいる風景が映っていた。

中年男はお釣り口に100円玉を見つけて喜んでいた

そして中年男は、何食わぬ顔でその100円をポケットに仕舞っていた。

屋上にいる双眼鏡の男は、人差し指で男を撃ち抜く。

中年男の頭上を飛んでいたカラスが、中年男の頭のてっぺんに糞を落とす。

中年男は、慌てて頭を押さえ、走り去って行く。

中年男が去ってからしばらくすると、少年が

自販機にお金を入れようと、財布からお金を取り出す。

財布から取り出しているのは、10円玉ばかりだ。

100円のコーンスープを買おうとしているようだ。

少年が90円入れたところで、少年は財布の中を覗き込む。

お金がもう無いのだ。

少年は怒りに任せて、自販機を蹴り上げる。

と、自販機の取り出し口から、コーンスープがガタリと音を立てて、出てくる。

少年は、喜んで取り出し口からコーンスープを取り出すと、

少年は、コーンスープを振りながら、歩き去る。

それからしばらくして、一人の女性が自販機の前に来る。

女性は、入金口に10円を入れる。

そして、紅茶のボタンを押す。

取り出し口から紅茶が出て来る。

女性は紅茶を取り出し口から手に取り、歩き去っていった。

屋上の男は双眼鏡から目を離すと、上を向いて空を仰ぐ。

タキシードの男の背中には白い羽根が生えた。

タキシードの男は、羽根を羽ばたかせて、消えた。

そして後には白い羽根が一枚、空から舞った。

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