僕が通所している作業所で、今話題になっているのは、
僕の住む町に、サーカス団が来るという話です。
サーカスと言ったら、僕は子供の頃見た球状の金網を猛突進するバイクを鮮明に
思い出します。
姉は豊田からはるばる僕の住む町にサーカスを観る為にやってくると言うのです。
大人になっても、僕達を魅了するサーカスの素晴らしさ、何とも素晴らしいです。
『僕の町にもサーカスが来た!』
「短い間ですが、宜しくお願いします」
僕のクラスにサーカス団の子供が転入してきた。
僕はサーカスのこどもは可哀そうだとずっと思っていた。
すぐに転校して行くからだ。
やっと出来た友だちともすぐにお別れ。
だからサーカス団の子供は可哀そうだと思っていた。
だけども、崇君はそんな事は無いよと僕に言った。
確かに、崇君はすぐにクラスの皆と仲良くなった。
みんなは崇君を囲んで、放課時間になると、
サーカスの話をしていた。
サーカスがどんなに楽しいか、崇君はクラスの皆に嬉々として、話していた。
僕はお父さん、お母さん、お姉ちゃんとお兄ちゃんと家族五人で、崇君のいるサーカスを観に行く事になった。
クラスの皆は、友達同士で行く人もいるらしい。
サーカスはどこか妖艶な感じがする。
サーカスのピエロは、ニコリとして僕に風船を渡す。
サーカスの始まりには、崇君がサーカスの始まりの挨拶をしていた。
崇君は、銀色の服を着て、目元には赤く化粧をして、堂々としていた。
カッコいい、僕は崇君が幸せなのだという事に気付いた。

