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僕の目の前のまぼろし妄想。

今、僕はノートパソコンでこのブログを書いています。階下のリビングでは父がテレビで大リーグの録画中継をやっているのを観ています。

これ、全部現実なのか?と僕はふと思います。本当は、僕は競馬馬と一緒で、どこからか監視されていて、僕の人生の推移の賭けをしているのではないかと思ってしまいます。

それは僕が死ぬまで分からない事なんだろうなとも思います。僕の友人は何度も自殺を図っていたのですが、彼も自殺するとき、そんな気分だったのでしょうか。

でも、僕は死なない。だって僕には作家になるという目標があるから。

『僕の目の前のまぼろし妄想』

武彦は、パソコンの画面を観ながら、コンビ二で買ったアメリカンドッグを食べていた。

アメリカンドッグは武彦の大好物だった。

体に悪い悪いと言いながらも、由香はソーセージとホットケーキミックスで、武彦の為にアメリカンドッグを作っている。

由香というのは、武彦が今、パソコンでビデオチャットしている武彦の恋人の事だ。

画面の中で、由香はカレーを作る為に、玉ねぎを切っていた。

「玉ねぎは半身になって切ると、涙が出ないらしいよ」

武彦が、画面の中のまな板で玉ねぎを切っている由香に言った。

「やってる」

由香は武彦の言葉をものともせず、玉ねぎを切っている。

「由香」

「何よ」

「さっきからずっと玉ねぎ切ってない?」

幾つ玉ねぎを切っているのか、確かに由香は先ほどから、玉ねぎを切り続けている。

「切ってないわよ」

「お前、俺をアリバイ作りに利用しようとしてるだろ」

「何、言ってるのよー」

「お前、この画面は録画だろ」

「じゃあ、どうして私とちゃんと会話出来てるのよ」

 由香はカメラを観ずに、玉ねぎを切り続けた。

「うーん」

と、武彦の背後で由香の声がした。

「なんちゃって。テヘッ」

武彦の背後に立っているのは、カレー鍋を抱えてヘッドギアを付けた由香だった。

「由香!」

二人は見つめ合った。画面の中の由香は、相変わらず玉ねぎを切っている。

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