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赦しを斯う。

昨日はマトリョミンという、ロシアの人形のマトリョーシカの中にテルミンというこれもロシアの楽器を入れて演奏するコンサートに行って来ました。

テルミンという楽器は、明確な音階が無く、

手を楽器に近づけるだけで、音がします。

その音の高さや大きさを、奏者は自分の勘と言うか、ここだ!と自分が思うところに腕を動かして、楽器を演奏します。

その説明を聞いていた僕は、何故かテルミンの演奏の仕方と自分の人生とを重ね合わせていました。

とてもいい演奏会でした。

『赦しを斯う』

「お姉ちゃんは僕が守る!」

僕と姉は血が繋がっていない。

だけども、僕の姉は僕が生まれた時には、もうお姉ちゃんは僕のお姉ちゃんだった。

だからお姉ちゃんはお姉ちゃんだ。

高校を卒業して、お姉ちゃんは彼氏を作った。

その彼氏はお姉ちゃんを金づるにするような紐男だった。

お姉ちゃんは、それでもお姉ちゃんはその彼氏に服従していた。

その時僕は、中学生だった。

僕はお姉ちゃんが彼氏と同棲している彼氏のアパートに出向いた。

丁度、その時坂を登るお姉ちゃんと彼氏がいた。

お姉ちゃんは買い物袋を両手に一杯にして持っていた。

お姉ちゃんの額には、汗が光っていた。

彼氏はお姉ちゃんの前を何も持たず、煙草を吸いながら、歩いていた。

確か、僕はその時お姉ちゃんを守る為に、その彼氏をぼこぼこに殴ってしまったのだったか・・・。

カッとなってしまった僕の記憶には、その時の記憶があまり残っていない。

「仙台―、仙台―」

あれからお姉ちゃんには会っていなかった。

あれから10年、お姉ちゃんは僕を恨んでいた。

僕はお姉ちゃんを守っただけなのに。

お姉ちゃんは僕を許してくれるだろうか。

電車はゆっくり僕の故郷に停まった。

お姉ちゃんは僕を許してくれるだろうか。

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