統合失調症発症から早二十数年。
今でも幻聴や被害妄想に悩まされています。
統合失調症は、脳内に存在するフィルターみたいな物が破れていて、健常者の破れていないフィルターでは、伝達がちゃんと出来ていて、破れているフィルターでは、情報を間違って伝達しまうという事が中村ユキさん著の『我が家の母はトーシツです』に書かれていました。
フィルターが破れていると、正確な情報が伝わりにくく、「自分の悪口が聞こえているような気がする」とか、「街を歩けば、周りの人間が自分の事を言っている」ように聴こえたりするようです。
未だに僕はその状態から抜け出せません。
服薬をする事で、破れているフィルターの穴は修復されたりするのでしょうか。
『ゴールです』
心臓がバクバクして、壊れそうだ。
僕は脱兎の如く、駆けていた。
だけど、ゴールが何処にあるのか僕は知らない。
僕が走っていると、後ろから僕を追い抜いていく人がいた。
僕はその集団に付いていけない。
僕が走った距離をどんどん追い越して、彼らは遥か先頭集団に追いついて行く。
僕は追いつけない。
息が苦しい。
息は苦しいのに、一歩もゴールに辿りつける気がしない。
僕は走る歩を止めた。
心臓はまだバクバクと云っている。
僕は走るのを止めたら、いい事に気付いた。
自分のペースで走ればいいんだ。
自分のぺ―スで、ゴールを目指せばいいんだ。
僕はゴールを見つけられないでいる。
でも、僕の彼女が僕をゴールへと導いてくれる。
一緒にゴールしよう。
彼女に感謝しながら。
一緒にゴールテープを切ろう。
僕も彼女も完走するんだ。
もうゴールです。

