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プレゼント。

一緒に作業所に通っているXさんがいます。

彼女がもうすぐ誕生日なので、僕は彼女に何か相手の負担にならないような程度の金額で、

プレゼントを贈ってあげようかな、と思いました。

うちに帰ると、とうがらしを花束にしたような束があったので、

綺麗だし料理にも使えるんじゃないかと思って、

母に友人にあげたいので、これを持って行っていいかと聞きました。

すると、母は、その相手が女性だと知り、

作業所でそんな事をするのは、オカシイ、色気付いてと言われました。

彼女の誕生日はまだ先なので、誕生日にこだわらず、

何かプレゼントをあげたいと思っているだけなのにと思いました。

精神障がい者同士の男女の問題は、

今では周りの者は寛容で、普通の事のようにと思います。

別にやましい事をする訳ではないので、ちょっとした贈り物ぐらいの事で、

煩く言われるのも何だかと思うのですが、

作業所は職場なので、その節度は守る程度の配慮は持って計画を実行したいと思っています。

『プレゼント』

彼女は僕に燃えるバラの花束が欲しいと言った。

燃えるバラの花束なんて、どこにそんな物があるのだろう。

Amazonで捜してみても、そんな花束、どこを探しても無い。

僕は取り敢えず、一輪のバラの花束を買った。

そして彼女の家に、夜中に行き、二階の彼女の部屋のガラス窓に小石をぶつけて、彼女を呼びつけた。

彼女は風呂から上がったばかりだったらしく、

濡れた髪の毛を大雑把にひとくくりに縛って、カーディガンを羽織って、サンダル履きで家から出てきてくれた。

僕は彼女にバラの花を差し出した。

「はい、プレゼントのバラの花」

しかし彼女は冷たく僕に言った。

「私が欲しいのは、燃えるバラの花、こんな花じゃない」と。

僕はポケットに入ったジッポを取り出し、ジッポの火を点けて、バラの花に火を点けた。

バラは燃え上がった。

だけど、それは一瞬の出来事だった。

彼女と僕はその燃えるバラを黙って見つめていた。

バラの花束は、黒く灰になり、風に吹き飛んだ。

彼女の望んだ通りの燃えるバラの花だった。

しかし、それはどこか悲しさを伴っていた。

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