統合失調症が直接、原因では無かったものの、
その二次的な障害で生まれた原因なのかも知れないと今では思います。
何故、頑なに拒み続けたのか、今ではどうしてか、分からないのです。
統合失調症が恋愛の妨げになるとか、結婚なんて出来る訳ないとか、
そんな事を考えたのは、後付けの理由だったのかも知れないです。
脚本を書き始めた20代の頃から、自分はこんな所でくすぶっている存在じゃないなどと、
自分を顧みず、思っていたのかも知れません。
その結果、大きな後悔もありました。
けれど、今でも創作活動を続けられている自分も好きです。
そしてそんな事を考えていたにも関わらず、今でも大学時代の友人らと交流があるのが嬉しいです。
『好きなものは好きと、言える気持ち抱きしめてたい』
青木ヶ原に入ってから、もう三日が経つ。
富士の樹海。
凍え死ぬのは、苦しいだろうと季節を夏に選んだ僕の死に場所。
けれど、8月の樹海も霧が立ち込め、夜の体感温度は低く感じる。
何も求めなければ、傷付く事も無い。
何も欲しがったりしなければ、初めから何も持っていなかったと笑顔でいられる。
僕を待ってる人なんて、何処にもいやしない。
携帯の電波も入らないこの場所で、誰が僕を探せるだろうか。
――?。
何かが聴こえる。
――生きてるかー!
確かに聴こえた声。
「生きてるかーー!」
目に眩しい光が照らされると共に、バラバラと大きなプロペラの回転音が鳴り響いた。
僕は空を見上げた。
「おーーーい!」
ヘリの中には、母さんと父さんが乗っていた。
自衛隊の男がロープを足掛かりに、スルスルと降りて来た。
「大丈夫ですか?!」
「は、はい・・・」
――死にぞこなった。
呆然としていた僕をいとも簡単に、抱き抱え、
自衛隊の男は僕をヘリコプターへと、ロープを巧みに使いこなし、登って行った。
「母さん・・父さん・・・どうして?」
父さんが僕に向かって言った。
「どうしてこんな事したんだ!」
「どうしたって・・」
母さんが目に涙を浮かべて言った。
「あなたがいなかったら、私達はどうすればいいの!」
母さんは僕を抱き締めて、そう言った。
母さんも父さんも、僕を見て泣いていた。
「ごめんなさい!父さん、母さん!ありがとう!」
僕は二人を抱きしめ、泣きじゃくった。

