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現実世界への戻り方。

最近、人気のアニメ『鬼滅の刃 無限列車編』

の第四話を観ました。

その回の物語は、鬼に眠らされて炭次郎は次郎は死んだ家族と再会し、喜び一杯の夢の中にいました。

しかし、それは幻想でまやかしでした。

それに気づいた炭次郎は、自分の首を刀で切りつけ、首を落として、現実の世界へと戻るのです。

げーー!悪趣味。

だけれども、今の世界は偽物の世界で、本物の世界はどこか別の所にある、という妄想は統合失調症の症状でもあるように思います。

そのようなアニメが若者にウケルのは、どこか現実を現実のものとしたくない要素の考えがあるからでしょうか。

『現実世界への戻り方』

作家は万年筆で、原稿用紙にカリカリとペンを立てていた。

彼が書くのは、SFの世界の物語。

彼の中では、どこかで本当に起こっている宇宙戦争の闘いを、文章にして書いている。

いや、書かされているのだ、何者かによって。

宇宙船のフェイザー砲で撃ち抜かれた機体からは空気が宇宙空間に放出されていた。

そして、その艦内の空気は艦内の機械や乗組員らを一瞬にして、宇宙の藻屑と消し去って行った。

宇宙船に空いた穴は、ハッチを閉める事で、助かった。

作家は書斎机の前で座りながら、眠りこけていた。

以前の作家は、はるか以前の作家には、その

どこかの宇宙の物語に、読者が所詮どこかの宇宙の物語だと思わせないような世界を描く作家の情熱があった。

ある王国の物語は、どこまでいってもある王国の物語のお話の域を超えない物語になってしまっていた。

それは彼がいつの間にか、その創作の世界の中にいる住人になってしまっていたからだった。

彼は自分の為にその物語を書いた。

そこには、その作家の願望や、憧れや、その作家の心の痛みが描かれていた。

しかし、それに共感する者は、誰一人としていない。

彼は彼だけの世界に閉じ籠ってしまったのだ。

そこから抜け出すためには、彼がペンを置くしか方法は無い。

しかし、それは彼の死を意味していた。

彼は幻想の物語の中で、彼の願い通り、望み通りに生きていく。

それを止める者は、もう彼の前にはいない。

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