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僕は胡坐が、すきゾ!

僕はしばらく予備校を休む事にした。病気のせいでもあり、夏バテのせいでもあり……。

あの日から、優作とは会っていない。会えば、恐らく僕は古賀さんの悪い部分を指摘しまくるだろうから。優作は、多分そんな僕の事に言いたい事を言うのだろうな。それで僕は売り言葉に買い言葉で、喧嘩になっちゃうんだろうな。

だけども、それは高校時代からずっと続いてきた僕と優作の関係性。

翌週の土曜日には、また二人で優作の家のハイビジョンで映画を観て、笑い合ったりしているんだろうな。

だけど、今回はちょっと様子が違うようだ。

「優作に今週の映画は何を観る?」とLINEをしたが、返事が返って来ない。

そこまであの女の事を庇うのか、優作ヨ。

一度、へそを曲げた優作の機嫌は、中々治らない。

そう思い悩んでベッドの上で胡坐を掻いて、腕組みをして、携帯電話を見つめていると、見知らぬ番号から電話が掛かってきた。

誰からだろう。僕は携帯電話を手に取り、鳴り続ける着信音を止めるかのように、ディスプレイの画面の緑色の丸をタップした。

しばらく間が空いて、スマホの受話口から、静かな女性の声が聴こえてきた。

それは、古賀朝子の声だった。

彼女は、優作から僕の電話番号を聞いて、僕の携帯に電話を掛けて来たのだそうだ。

彼女の話はこういう事だった。

優作と古賀朝子と僕とで、また食事をしましょうという事だった。小癪な女だ、僕と優作との間に入ってこようと言うのか。

その約束に「NO!」と言おうとした時、古賀朝子は言った。

「私、武田さんの事、好きですよ」

え?え?え?。そんな事を生まれて20年、言われた事の無い僕は、戸惑った。

僕は、黙っていた。すると、再び古賀朝子はこう言った。

「私、武田さんと松下さんに興味があるんです」と。

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