彼は僕の事を面白いキャラクターだと言った。
面白いってどういう事だ。例えて言うなら、駅前のモニュメントの柔和な曲線と鋭利な先端の前でフォークギターを弾き鳴らして歌う路上ライブのシンガーのよう。
余計に分からなくなってしまった。
要するにその人格に憧れを持つ女子高生のような。・・・もっと分からなくなってしまった。
要するに食用じゃないパイを、教師の背中に投げつけようとする行為ぐらいに面白い。
そんな事をしても、後になって感じる興ざめする感覚と少しの罪悪感は拭えない。
いたずらは楽しいと少し似ているかも知れない。
つらつらと出て来る感情はどこか自分を作っている偽物の気持ちのようで、自分でもせせら笑ってしまう。その姿を見て、遠くで何人かの女子高生が群れをなして笑っている。
傍若無人な女子高生。そんな事をして、もし僕が逃走中の麻薬中毒者だったりしたら、その行為は危険じゃないかと思う。
人に笑われるのは、誰だって嫌な気持ちがするものだ。ましてや年下に笑われるのは、いい気がしない。
でも、僕は麻薬中毒患者でも、危険人物でもないので、安心してくれて結構なのだけれど。
そんな事を色々考えていると、自分の事を面白いと言ってくれた友人のその言葉自体に疑問を持つ。
僕の何処がおもしろいの?と。
僕は友人の助けを借りる事無く、じぶんの愉快な箇所について、考え始める。
目を閉じて、胡坐を掻いて。
こんなに平凡な男を誰が面白がってくれるだろうか。そんな事を考えると、自分がスポットライトを浴びる人物になり得るかと考える。
ま、考えるだけなんだけどね。

