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僕はブティックしまむらが、すきゾ!

僕と佐々木さんはブティックしまむらに来ていた。

「これいいんじゃない?」、佐々木さんはそう言って、僕を手招きした。佐々木さんと言うのは、僕が通っているデイケアの女性看護士の事だった。佐々木さんはショートカットで化粧っけの無く、ジーパンとTシャツの似合う女性だった。

僕は、佐々木さんにいつも見慣れているデイケアのユニフォームともまた違う印象を受けた。すっぴんに近いその顔は、まだ20代後半を思わせるようだった。佐々木さんはK―POPが好きな女性だった。だから彼女が僕に似合うといって体に当てたTシャツも、僕には派手に思えるような、黒地に蛍光色のペンキを零したようなものだった。

僕は、彼女が選んだTシャツを手に取り、

値段を見た。1900円、この夏着倒せるくらいTシャツはしっかりとした生地で作られていた。

僕はその派手派手なTシャツをレジに持って行った。

カッコいいTシャツを買って、気持ちが多少上がったものの、やはり明日の事を思うと、ため息ばかりが出て来た。

レジでお会計を済まし、僕と佐々木さんは店を出た。

佐々木さんは「これからカラオケでも行かない?」と僕をカラオケに誘ったのだ

ったが、僕はそれを断った。

「明日、カラオケにも行くかも知れないじゃない、今から練習練習」とそれでも彼女は僕をカラオケに誘ったが、やはり僕はその申し出を断った。

僕は佐々木さんにお礼を言って、別れた。

明日は優作は親の車を借りて、迎えに来るそうだ。優作は高校三年生の時に車の免許を取った。その時、優作はもう既に二十歳を迎えていた。何でも器用にこなす優作は、免許取得も一発合格だった。

僕は病気のせいで、運転免許は取れなかった。そんな僕を、よく自分の練習がてらドライブに誘ってくれたのも、優作だった。優作は父親のホンダNワゴンでどこへでも連れて行ってくれたっけ。そんな思い出に浸っていると、明日のダブルデートの事も、憂鬱じゃなくなってくるような気がした。

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