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今日の明日はまた今日。

今日の明日はまた今日。時計の秒針をみていても何もアイデアなんか浮かばない。僕は一向に成り上がりにもなれず、ノートパソコンのキーボードを叩くだけ。言霊ってホントにあるんだとその時思った。その言葉は言霊になり、どうしようもない言葉はどうしようもない言霊にしかならなかった。僕の声はどこまでもどこまでも一人歩きしながら、雑音になって広がっていく。言霊はその言霊を発する者を表している。僕は何か言えただろうか。

僕は何かを訴えかけられただろうか。僕の言葉は意味をなさない。僕の言葉は誰に届いていようか。今日も僕は『僕』について話をする。僕はどんな人間かを。僕はどんなふうに今まで生きて来たのかを。ぼくは誰かの為に何か出来ただろうか。僕は何かを成し遂げただろうか。「結果」はもう出ている。僕はその結果に納得いっていない。その結果は途中経過ではないの?僕はまだ生きてるよ。僕は僕自身から少し離れて、パソコンの中に入り込む。そこでも僕は解き放たれる事は無い。僕はスクリーンの中でクスリと笑う。世の中、こんな人もいるんだと。スクリーンの外と中で、お互いに笑い合ってるのかもね。案外、その顔を見たら、似た者同士だったりしてね。

逃げているのは、どっちだろう。僕は窮屈なスニーカーの中の親指と小指を縮こませながら、走る。向こうからは僕に向かって誰かが走ってくる。どちらもそのスピードを緩めない。ぶつかる!そう思った瞬間に、僕は僕の体をすり抜けていった。向こうから走ってきていたのは、僕自身だった。その途端、どうしようもない言霊しか持てなかった僕は、背中に火傷した真っ赤な翼を持って、空へ飛び立った。僕は初めて感じるこの浮遊感を喜ぶでもなく、恐怖するでもなく、その時をやり過ごした。爽快感を感じる風が僕の半袖の裾を吹き抜けた。

僕は僕の顔に吹き付けた猛風にポロリと涙を零したが、決して悲しくはなかった。

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