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僕はサブウェイが、すきゾ!

油科さんと僕は公園のベンチに座り、サブウェイで朝、買ったベーコンエッグサンドを食べていた。

僕は、多分油科さんの事など少しも考える事無く、つまらなそうにしていたんだろう。

そんな僕に対しても、嫌がる顔も見せずに、僕と並んでベーコンエッグサンドを食べていた。

「僕の一押しの映画はスタートレックなんだ」

僕はそれを自慢げに、言った。

「スタートレック?」

「知らないの?スターウォーズと並んであんなに有名なSF超大作なのに」

油科さんはごめんなさいと言って、今度観てみますねと言った。

「僕の好きなキャラクターはね、ジェネレーションズのデータなんだ。データはね、アンドロイドでね、人間の感情を理解しようとして、チップを頭の中に埋め込むんだ」

へー、と彼女は僕の話に淡々と頷いた。

「アンドロイドのデータは、人間の心を少しでも知ろうとして、色んな事をするんだけども、どれもトンチンカンなんだよね」

「へー、それって武田さんみたいですね」

「それ、僕の事、馬鹿にしてる?」

「じゃあ、これは?」と彼女は言って、僕にいきなりキスをした。

僕はいきなりの衝撃に、油科さんを突き飛ばした。

倒れた油科さんを見て、僕は急に恐ろしくなって、油科さんを置いて、その場を駆け出した。

何が僕にそうさせたんだろう、僕は唇を何度も拭いながら、走った。

僕は後ろを振り向かなかった。そして今起こった出来事を汚点のように感じた。

キスってどんなものだろう、昔からそんな事を映画のラブシーンを見ながら、ずっと考えていた。

それは僕のファーストキスだった。僕は何の為に唇を拭っているのだろう。

実際のキスなんて、なんてブザマでカッコ悪いんだろうと、僕はいつの間にか泣いていた。

泣きながら走っていた。

油科さんとのキスに、僕は無理やりキスを奪われた事で、心の何処から来るとも分からない悔しさを感じていた。

キスってもっとロマンチックなものなのだと、僕はいつも夢見ていた。

それなのに……それなのに。

親に怒られた時ぐらいしか、涙を流さないが、どうしてこんな事で泣くのかさえも分からず、走っていた。

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